Ruby初心者と忘れっぽい僕のための10の必須リンク先

部分集合が含まれているのは仕様です。

1. リファレンスマニュアル

寝るときに枕の下に敷くこと。 なお、リファレンスマニュアルは各バージョンごとにあるので、最新版(今は2.2.0)を見ましょう。

オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby リファレンスマニュアル (Ruby 2.2.0)

2. リファレンスマニュアル - 組み込みライブラリと標準ライブラリ

ostructに(;´Д`)ハァハァしましょう。

3. リファレンスマニュアル - 基本コレクション

Enumerable#each_cons かわいいよ、 Enumerable#each_sliceも。

4. リファレンスマニュアル - %記法

しれっと、%i なんかが追加されてたりするからタマラナイ。

5. ワンライナー向けオプションまとめ

{sed,awk,grep,perl,...}が許されるのは(ry maeharin.hatenablog.com

6. Railsが拡張したObjectのAPI

ライスとカレーライスの区別は重要です。 http://api.rubyonrails.org/classes/Object.htmlapi.rubyonrails.org

7. Rake

コンパイルとかバックアップはRakefileにしとくと便利。

なお、一番大事なことはページの最後に書いてある。

8. 必須開発ツール

迷ったらgem install pry rubocop

迷う前にgem install pry rubocop

github.com

github.com

9. 「関数型Ruby」という病

処女地じゃない。雑草が再び生い茂ったというだけだ。 yuroyoro.hatenablog.com

&:symbolは好き。

10. Rubyから外部プログラムを起動

このブログの記事。大したことない記事だと思うのですが、なぜかアクセスが多いので、書いておきます。 doloopwhile.hatenablog.com

Goライブラリもウルトラ簡単に作れる!

RubyGemはめっちゃ簡単に作れる! - 酒と泪とRubyとRailsとRubyライブラリの公開方法が紹介されていました。

Goライブラリも知らないとハードル高そうに見えますが、実はかなり簡単につくれます。 これから積極的にGoライブラリを作ってOSSの世界に貢献していきたいので簡単な作り方をまとめました。

1. ファイルを用意する

今回はテスト的にHello World!と出力するようにします。hello.goを以下のように作成します。

package hello
func Greet() { println("Hello World!")}

2. 公開する

GitHubなどのpublicなリポジトリを作成。

# gitのリモートリポジトリを設定
git remote add origin git@github.com:doloopwhile/hello.git
# add & commit & push
git add . -A && git commit -m 'first commit' && git push

ライブラリはgo get github.com/doloopwhile/helloでダウンロードできるようになります。

今回のサンプルソースは以下のリポジトリにあります。良ければForkして試してみてください!

doloopwhile/hello - Github

gulpにもmakeにも不満なWebデベロッパーためのRake(コンパイル・パターンマッチ・ファイル監視・通知)

イントロ

21世紀になって登場したフロントエンド向けビルドツールであるgrunt, gulpなどは、最近批判を受けているようだ。

たしかに、コンパイラ毎にプラグインをインストールしたり、毎年のように新しいビルドツールを覚えるのは無駄だ。古き良きmakeで十分という意見も理解できる。

でも、僕はmakeを使う気にもなれない。タブでインデントするのはまだ我慢できる。 しかし、$(JC) $(JCFLAGS) $< -o $@ といった記号を多用したソースは読みやすいとは言えない(可読性は大事だ!)。 また、機能がシンプルすぎて、標準的な使用方法から外れた時にはシェルスクリプトを苦労して書くことになる。

そこで、僕が提案したいのが、Ruby/DSLで記述するビルドツールRakeだ。

Rakeの導入

Rakeはmakeによく似た機能のビルドツールだ。

RakeのビルドスクリプトRakefileは、Rubyソースコードそのものだ。 Rubyオブジェクト指向言語として知られているが、 Rakeを使う上で自分でクラスを定義する必要は普通は無いので安心して欲しい。 むしろ、必要に応じて文字列処理機能やコレクションといったRubyのリッチな機能が使えるので、 makeより可読性が高いコードを簡単に書ける。

また、Ruby on Railsはもっとも普及しているWEBフレームワークの一つだ。 RubyはWEBデベロッパーにとって全く未知ということも無いと思う。 もしあなたがRubyに不案内でも、同僚のだれかはRubyを知っているはずだ。

RakeはRubyの処理系に一緒についてくる。 Unix系OSではRuby/Rakeをインストールするのは本当に簡単だ。

$ sudo apt install ruby2.0 # Ubuntuの場合

$ brew install ruby # OS Xの場合

一方、あなたがWindowsを使っているなら、RubyInstaller for Windowsをダウンロードして実行すればいい。

余談:Rubyは難解か?

Rakeと同じくRubyDSLを書くツールの1つにChefがある。Chefは特にRubyに不慣れなエンジニアからは難しいとの悪評が高かった。でも、Chefの「難しさ」はRuby/DSLのせいだけでなく、そもそも「冪等性」という新しい概念のせいでもある。

ところで、おなじRubyツールでもserverspecには「Rubyだから難しい」という評判はあまり聞かない。 これはserverspecがわかりやすいモデルに基づくツールだからだろう。

そして、Rakeのモデルはmakeと同じシンプルでわかりやすいものなので、 Rubyだから難しいのではないか」という心配をする必要はない。

もちろん、広い世間には必要以上に難しいコードや汚いコードを書いてしまう人がいるわけだけど、 それはRakeが難しいかどうかとは別の問題だ。

ファイルのコンパイル(TypeScript, SCSSなどのコンパイル、JSやCSSの結合など)

以下は、複数のJSファイルを結合して、dist.jsを生成するコードだ。

# Rakefile
# パターンにマッチするファイルのリストを生成
Src = FileList['src/*.js']

# dist.jsの生成にはSrcに含まれるファイルが必要と定義
# do〜endの中で具体的な生成方法を定義
file 'dist.js' => Src do |t|
  # t.sourcesがソースファイルのリストなので、それをスペースで連結したコマンドラインを生成
  sh "browserify -o dist.js #{t.sources.join(' ')}"
end

# デフォルトのタスクはdist.jsの生成と定義
task :default => 'dist.js'

どうだい?Makefileよりずっと親しみやすいだろう?

コマンドライン文字列の中で式展開#{...} を使っているが、 これはRubyが元々提供していた機能だ。 一方、FileListはRakeが独自に提供しているもので、 Ruby標準の配列にファイルパス操作機能が追加されている(class Rake::FileList)。

ここで、rakeコマンドでdist.jsを生成するタスクを実行した後、 もう一度rakeを実行すると今度はタスクは実行されない。 Rakeはmakeと同様、生成物とソースのタイムスタンプを比較し、生成物の方が新しければ、 わざわざ生成しなおしたりはしないんだ。

パターンによるファイルのコンパイル

ruleを使うと、規則的な変換が定義できる。例えば、 * 'src/FOO.scss' を 'dist/FOO.scss' に * 'src/BAR.scss' を 'dist/BAR.scss' に

# Rakefile
SRC = FileList['src/*.scss']

# SRC を規則的に変換
DIST = SRC.pathmap('%{^src,dist}X.css')
# Rubyの標準機能を使ってやることもできる
# DST = SRC.map do |path|
#   path.sub! /^src\//, 'dist/'
#   path.sub! /\.scss/, 'css'
# end

# rule を使うと規則的な変換が定義できる
rule /dist\/.*\.css/ => '%{^dist,src}X.scss' do |t|
  sh "scss #{t.source} #{t}"
end

task :default => DIST

ここでは、Rakeが提供する機能を使って、パスの変換を定義している。 * FileList.pathmapメソッド(書式文字列を渡している) * rule=>の左側の正規表現 * rule=>の右側の書式文字列

しかし、ここであえて注意したいのは、.pathmapメソッドなどは使わなくてもいいということ。 たとえば、コメントに書いたようにRubyの標準機能で用足すこともできるし、 はたまた.pathmapで再現できない変な変換を書くこともできる。

これはmakeでは不可能だったことだ。

不要ファイルの削除

C言語などの開発では、最終成果物(実行ファイル)の他に、オブジェクトファイル等の中間ファイルができる。 こういった中間ファイルを一括に削除するタスクがあると良い。

そのためにRakeで必要なのは、rake/cleanをインポートし、CLEANCLOBBERという特別なリストにファイルを追加するだけだ。

# Rakefile
require 'rake/clean'

Src = FileList["*.c"]
Obj = Src.ext('o')

CLEAN.include(Obj)
CLOBBER.include('hello')

file 'hello' => Obj do |t|
  sh "gcc -o #{t.name} #{t.sources.join(' ')}"
end

rule '.o' => '.c' do |t|
  sh "gcc -c #{t.source}"
end

task :default => 'hello'

# rake clean で *.oが削除される
# rake clobber で hello も削除される

コンパイル以外のタスク(rsyncによるファイルアップロード等)

コマンド実行の形なら、どんな仕事をさせることもできる。

例えば、ファイルアップロードならrsyncを実行させればいい。

# Rakefile
task :rsync do |t|
  sh "rsync -rax dist/ appsvr:/var/www/html/"
end

task :default => :rsync

シンプルだ!

ファイル変更の監視・通知

多くの人は、gruntやgulpを使う理由として、ファイルの変更を監視して自動で再コンパイルする機能を挙げるだろう。 残念ながら、Rakeにはファイル監視や通知の機能は無い。

だがファイル監視にfswatch、デスクトップ通知にnotify-sendといった外部コマンドを使えば、 実現するのは簡単だ。

# Rakefile
task :rsync do |t|
  sh "rsync -rax dist appsvr:/var/www/html/"
end

task :watch do |t|
  sh %w{fswatch -r w/ | xargs -I{} sh -c "rake && notify-send 'rsync success' || notify-send 'rsync failure'"}
end

task :default => :rsync

# 以下のコマンドで監視開始
# $ rake watch

ここでは簡単さを優先してrake再帰的に呼びだす方法を書いた(安易な方法とも言う)。

もちろん、移植性その他を考慮すれば、別のコマンドやライブラリを使う選択もあるだろう。

まとめ

Gruntなどの21世紀のビルドツールにも、1970年代に登場したmakeにも、それぞれ不満な点があった。

一方、2000年代に開発されたRakeは、 makeのようにUnixの威力を活用でき、Rubyによって自在に拡張できる。 まさに、Gruntとmakeの長所を兼ね備えたツール

リンク

基本的なRakeの使い方

FileList などの機能を使い込みたいと思ったら

Rakeのバグを見つけたり、機能追加を提案したくなったら

DirenvでDotenvのファイル(.env)を読み込む

Dotenv環境変数をファイル(.env)から読み込むためのRubyライブラリ。 Twelve-Factor Appなどでは、アプリケーションの設定は環境変数に格納することを推奨しており、Dotenvは本番と開発で環境変数を切り替えるのにうってつけ。

一方、開発環境で環境変数と言えばDirenv。 アプリにコードを追加する必要があるDotenvに比べ、Direnvはアプリと完全に独立して動作する!

ここで、Dotenvのファイル(.env)をDirenvから読み込むことさえできれば、Direnvに完全移行できるじゃないか!

と思ったら・・・なんだ、標準で入ってました、という話。

dotenv [dotenv_path]: Loads a ".env" file into the current environment

http://direnv.net/#man/direnv-stdlib.1

すばらしい。

go-gitconfigで自作ツールの設定を~/.gitconfigに書く

Goプログラマ必携のGoライブラリ管理ツールghqは、 インストール先などを~/.gitconfigから取得するようになっています*1

まぁ、非開発者はどうするかとか、そもそも他ツールの設定ファイルに相乗りするのはどうなのかとかは問題ですが、開発者用と割り切れば、~/.gitconfigはVCSで管理しているだろうし*2、フォーマットも周知なので、専用の設定ファイルを作らせるより便利。

というわけで、ghqの真似をしたい人は go-gitconfigを使えばOK。

github.com

*1:正確にはgit configコマンドから。~/.gitconfig以外からも取得する場合もあります。

*2:管理してますよね?Git使ってない人はともかく。

PythonのfileinputをGoで実装してみた

Pythonの○○をGoで実装してみたシリーズ

fileinputは、行単位で処理を行うコマンド(特にUNIXフィルタ)を作るときなどに便利なライブラリ。

import fileinput
for line in fileinput.input():
    process(line)
  • コマンドライン引数で与えられたファイルの行に順番にアクセス
  • 引数が空の場合は標準出力の行にアクセス
  • ファイル名として '-' が与えられたときも標準出力の行にアクセス

github.com

使用例

sc := fileinput.Lines(os.Args[1:])
for sc.Scan() {
    process(sc.Text()) // 行を処理
}
if sc.Err() != nil {
    os.Stderr.WriteString(sc.Err().Error() + "\n")
    os.Exit(1)
}

// なお、ファイルハンドラを閉じる処理は.Scan()や.Err()の中で自動で行われる

Python版との違い

Go版はbufio.Scannerを真似たインターフェースにしました。 そのため、Pythonほどシンプルではありません(Pythonはfor文に渡すだけで使えるが、Go版は覚えるべきメソッドが3つもある)。

行をchan stringで返せば、Python版に近い書き心地になるような気もしましたが、 標準に合わせたいことと、チャネルを返そうとするとGoroutineを1つ余分に消費してしまうことがあり、 あきらめました。

#リハビリを兼ねて、チョチョイと書くつもりが、なぜか半日もかかってしまった・・・

Python 3.3〜3.5の変更点まとめ(標準編)

この記事は3.2まではPythonを使っていたが、しばらくPythonを離れ、最近戻ってくることになった人*1向けに、 3.3〜3.5で何があったか(何が起こる予定か)をまとめる記事です。

*1:つまり私

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